
何かする度に次々と問題が発見されるような状態でしたが、長年放置されていた潜在的かつ根源的な小規模マンション特有の問題が大幅に改善。そして、小規模マンションの特性を活かした全員参加型の理事会運営が出来るようになりました。今後は、30年を超える今後のこのマンションの修繕等のあり方などに対しても、お付き合いいただければと考えています。
小規模マンションならではの潜在的かつ根源的な問題を抱えたまま、築30年を迎えようという東京都内のマンションA。管理規約の改正とマンション管理費の滞納問題をきっかけに次々と発見される問題の数々を目の当たりにし、潜在的かつ根源的な問題を解決するために顧問契約を依頼するに至ったという、管理組合理事、篭島様にお話をお伺いしました。
| 竣工 | 1979年 |
|---|---|
| 戸数 | 16戸(複合用途型、2階部分が飲食店(2戸分)、他7戸は事務所) |
| マンション形態 | 単棟・複合用途 |
| 管理形態 | 分譲会社系管理会社 |
| 主な支援内容 | 顧問契約(長期コンサルティング・支援契約)/管理規約の改正/管理費滞納問題解決支援/理事会業務の簡素化・運営支援/管理費削減等 |
――管理組合が抱えていた問題はどのようなことですか?
そもそも理事就任したのも本意ではなく、小規模マンションゆえに理事のなり手が極めて少ないという問題が存在していました。
また、多数の組合員が事務所等として使用しているため、生活の本拠としている組合員とそうでない組合員との価値観の衝突という、潜在的かつ根源的な問題が存在していました。
さらに、理事就任後に抱えた問題としては、
- 管理会社の業務懈怠問題
- 漏水事故による修繕の必要性と、それに起因する全体的な調査
などでした。加えて、それらに対応する過程で「管理費・修繕積立金などの見直しが必要なのではないか」という問題提起もありました。
――以上の問題にはどのようにして対応しようと思いましたか?
元々問題を適宜指摘してくれたのは、以前規約改正でお世話になり、そのまま監事として就任していただいた近藤氏なのですが、彼と一緒に対応していこうと思いました。
――ところで、どのようにしてマンション管理士(近藤)と出会ったのですか?
数年前に自分が理事だったとき、規約改正及び滞納費の回収が管理組合の抱える問題として認識されるようになりました。そこでインターネットで問題の解決策を検索してみたのですが、様々な解決策は提示されてはいるものの、具体的にこのマンションにはどのようなことが必要なのか判断が困難でした。
そのとき、たまたま当時の理事長が知り合いにマンション管理士がいるということで紹介されたのが近藤氏で、ならば、具体的に一度会って相談してみよう、ということになりました。
――なぜ近藤と話をしてみようということになったのですか?
当初インターネットなどでマンション管理士を探してみたのですが、遠方の事務所の方であったりとか、なかなか当時の理事会でこの方に、という決定的なマンション管理士を見つけることが出来ませんでした。
そのような中で、当時の理事長から知り合いにマンション管理士がいるということを聞いたわけですが、理事長からは「近藤氏は長年法律事務所に勤務し、弁護士秘書として法律実務経験が豊富である。また、その法律事務所で破産問題や顧問会社の会計処理などにも関わっているので会計関係にも実務経験がある。その上、欠陥建築物の訴訟、近所のトラブルによる訴訟などの弁護士の補助をしており適任ではないか」という話もあり、それなら近藤氏に一度会って話を聞いてみようとなりました。
――面談したときの近藤の印象はどうでしたか?
第一印象は、、、聞いて経歴から想像した外見と全く違うなと思いました(笑)。年齢は38歳ということでしたが、もっとずっと若く、自分は20代後半くらいかなとさえ思いました。つまり、こんなマンション管理士で大丈夫かなという印象です。
しかし、相談を始めてすぐにおおよその実態を的確に把握していただけたようで「あっ、やはり相当経験を積んでいるな、大丈夫そうだな」と思いました。
また、その後、その時の相談に対する「回答書」という形で、書類にまとめていただきました。我々専門家ではない者にもわかりやすい言葉で書かれていたのでとてもわかりやすく、そのまま住民説明にも使わせていただきました。
――その後、どうされましたか?
早速、緊急集会で規約改正及び滞納費の回収に関して、近藤氏をアドバイザーとして採用する旨を決議し、小規模マンションということもあって人材不足の側面を補充すべく委託業務契約を締結しました。
その後の規約改正検討の中で、これまでは十分認識されていなかった問題点が発見されることもありましたが、その都度別途マンション管理士として、近藤氏に諸問題の対応をお願いしていました。
そして、さらに規約改正や滞納問題の対応が進んでいくうちに、次々に発見される問題と、まだ発見されていないであろう問題のことも考えると、近藤氏と顧問契約をして、部分ではなくマンション全体をみてもらい、一つずつ問題を解決していった方がいいのではないか、ということに話がまとまっていきました。
そして、規約改正の決議の総会で、監事としての顧問契約を満場一致で決議しました。
――契約後の近藤の業務状況はどうでしたか?
まず、過去の総会議事録、理事会議事録などから、今後考えうる問題点などの指摘があり、また管理会社についても監事の立場で組合の対応の妥当性などをアドバイスしていただきました。
次に、小規模マンションゆえに大きくなる理事一人一人の負担を軽減させるために、様々な理事会業務の簡素化を提案してくれました。同時に、十分な議論が行われるように、客観的な資料などを提出し説明していただきました。
さらに、小規模マンションの特性を活かすべきとのことで、一人でも多くの組合員の意見が反映されるように適宜アンケートを実施してもらったり、理事会の場に組合員の参加を認めて適宜議長裁量で意見を述べてもらうなど、組合員全てのことを考えた提案をしていただきました。
――提案の後、どうなったのでしょうか?
結果、これまで「声の大きい理事」の意見が通りやすかったり、「自分の職業的専門分野に関わる問題」だけは発言する組合員や「自分の利害だけで既得権を主張する」組合員が存在するなど、なかなかうまく正常な運営がなされていなかった感があったのですが、そのような組合員・理事などを含めて最終的には納得して全体的な運営がこなせるようになったと思います。
また、管理コストの削減も実施していただいたのですが、それぞれに具体的な根拠を示し、管理会社と交渉してくれました。また、今まで全ての業務を管理会社にお願いしていましたが、エレベーターの保守点検、機械式駐車場の保守点検、定期清掃など、どうしても管理会社と価格的に折り合わないものは管理組合が直接契約することにし、必要に応じて発注先の変更もしました。
――現在の状況はどうですか?
最初にお話した管理会社の業務懈怠問題等に取り組んでいるところですが、今後は
- 30年を超える今後のこのマンションの修繕等のあり方
- それに伴った管理費・修繕積立金の見直し
などに対しても、監事としてこれからもお付き合いいただければと考えています。
――ところで顧問料は?
当時の顧問料は月額30,000円でした。しかし、その契約内容が、これからの我々が抱えている問題対応には十分なものではないので見直しを考えています。契約内容の見直しに伴った見積もり金額は、当時の2倍の月額60,000円ほどのようですが、これまでの業務内容からみても決して高いとは思っておりません。
もっとも、小規模マンションゆえに各戸の負担がかなり大きくなるのは事実なので、安いにこしたことはないのですが、、、このマンションでは賃貸に出すことも多く、理事の負担を軽減しながら自主性のある管理組合運営が出来、資産価値の維持にも寄与するという観点などをふまえると、必要な負担という認識でいます。
――これまでを振り返りながら、最後に一言お願いします
私達のマンションは、築30年目迎える前に潜在的に抱えていた問題点に気がつき、近藤マンション管理士のサポートを受けて適正なマンション管理を実現できるように努力しております。
もし、忙しいことを理由に今回の諸問題を先送りにしていたら、30年目以降、一体どんな管理組合の運営になったのか…。そう思うと、これまで管理会社任せにしていた部分も含めて大いに反省しています。近藤マンション管理士のおかげで、今年度管理会社の委託業務契約の重大な懈怠が発覚しました。現在、これを機に管理会社と契約内容を見直すという作業があります。また、30年を超えるということもあり、建替えも視野に入れなければならなくなると覚悟しております。
しかし、私達はこの長きに渡って過ごしたこのマンションが、一日でも長く存在することを希望しております。そのためには、近藤マンション管理士のような有能な外部の専門家を上手に活用しないと難しいのでは、と、心から思っているところです。
ご協力ありがとうございました。